FX取引の分析手法で、「ハーモニックパターン」と呼ばれる投資手法が欧米の投資家を中心に、日本の一部投資家にも認知されるようになりました。
そこで、「ハーモニックパターン」の特徴や利用する際の注意点について解説していくことによって、どのような分析手法なのかを解き明かしていきたいと思います。
Contents
ハーモニックパターンの特徴
ハーモニックパターンとは一体どのような特徴を有した分析手法なのか気になる点で、中には懐疑的な投資家も少なくないとされています。
フィボナッチ数列や幾何学を活用した分析である
ハーモニックパターンの分析には、数学でも登場するフィボナッチ数列や幾何学を利用していることが大きな特徴とされています。
フィボナッチ数列や幾何学と聞くと取っ付きにくいイメージがありますが、まさにハーモニックパターンが敬遠される要因ともされているのです。
またダブルトップやヘッド&ショルダーなどの図形によって解析されているのも特徴であり、決して怪しい手法ではなく数学的要素を多く含んだ分析手法なのです。
基本的に逆張りでエントリーする分析手法
ハーモニックパターンの特徴として面白いのは、基本的には逆張りで投資していく際に利用されるものだということです。
ハーモニックパターンの分析手法としては、「相場が反転するパターンを見つける」というものですので逆張りエントリー際に利用されるケースが多いのです。
逆張りエントリーに活用できる分析手法というのはあまり存在していないため、大きな特徴と言えるでしょう。
豊富なパターンが存在する
ハーモニックパターンは様々なパターンが出現し、そのパターンによって相場の反転状況を予想していくのですが、そのパターン数が非常に多いのも特徴です。
基本的なパターンとしてはガートレーやバット、バタフライやクラブと呼ばれるパターンなのですが、それだけではありません。
オルトバットや5-0パターンと呼ばれる変形パターンや特殊パターンも存在しており、またサイファーやブラックスワンと呼ばれる新種パターンも発見されているなど成長中のパターン分析なのです。
ハーモニックパターンを利用する際の注意点
実際にハーモニックパターンの分析手法を利用して取引をする場合には、どのような注意点が存在しているのでしょうか。
パターンを見つけ出すことが難しい
ハーモニックパターンの場合には分析においてチャートを描写していき、図形によって現れたパターンを発見しエントリーしていくものです。
ただこのグラフ上に現れるパターンを見つけるのは非常に難しく、これがハーモニックパターンに当て嵌まるのか分からないという方も少なくありません。
初心者の場合にはこのハーモニックパターンを見つけるのが難しいがために分析手法から離れてしまう方も少なくなく、ハーモニックパターンの難点とされています。
ハーモニックパターンが多すぎるので把握できない
ハーモニックパターンの場合には無数のパターンが存在しているため、なかなか相場状況によってどのパターンに当て嵌まるのか逐一確認するのは難しいとされています。
しかも、ハーモニックパターンの場合には今あるパターンのみならず新種のパターンも次々に発見されるので、分析が追い付かなくなるということもあるのです。
ハーモニックパターンが多すぎるが故に、分析を諦めてしまう人も少なくないというのが現状なのです。
トレードのおけるダマシが多い
ハーモニックパターンにおいて注意しなければならないのは、いわゆるパターンが出てきたかなと思ったら崩れてしまうというダマシが多いという部分です。
綺麗なハーモニックパターンの場合には高確率の逆張り手法とされていますが、グラフができそうでできないというダマシも少なくありません。
ハーモニックパターンが形成されるまでは、ある意味でダマシとの戦いとなることも頭にいれておかねばなりません。
「FX【ハーモニックパターン】特徴や利用する際の注意点について解説!」のまとめ
ハーモニックパターンとはフィボナッチ数列や幾何学を活用して、相場において発生するパターンを分析していくパターン分析の一種であるということがお分かりいただけたと思います。
ただそのパターンの数が多くて把握することが難しい点や、パターンを見つけ出すことが難しい点、またパターンの形状が崩れてしまうダマシがあるという注意点も存在していることが分かりました。
ハーモニックパターンはフィボナッチ数列を用いた高度な分析手法であり、少々扱いにくい点もある分析手法といえるのではないでしょうか。