FXは上手に立ち回ることで大きく稼ぐことができます。
中には、一日で一般的なサラリーマンの年収を稼ぐ人もいると言われています。
しかし、それはあくまでも上手く稼げた場合に限るのです。
反対に、大きく損をする人も沢山いてどちらかというと損をする人の方が多いでしょう。
FXでは損をすると追加証拠金、いわゆる追証が発生し強制的にポジションを手放すこともあります。
Contents
FXの追証とは?借金をしてしまうのはこれが原因!計算方法など
FXで取引をする際に、追証をしっかり把握しておく必要があります。
詳しい人は、「鬼より怖い追証」という言葉を知っているかもしれません。
FXを利用している誰もがこの追証を恐れていると言われているのですが、具体的にはどのようなものなのでしょうか。
追証とは?
追証とは、上述の通り追加証拠金のことです。
FXを始める際にFX会社に証拠金を預ける必要があるのですが、その証拠金がマイナスになってしまうと追加で入金をするように求められます。
追加入金をする人もいれば、諦めて保有しているポジションを強制的に決済されるのを黙って待つ人も少なくありません。
自分の好きな時に入金をすれば解消されるというわけではなく、期限が決められているためかなり厄介だと言われています。
FX会社ごとの追証のルール
追証と一口に言っても、そのルールは会社によって様々です。
例えば、DMMFXの場合…
追加証拠金判定時刻に、証拠金維持率が100%を下回っていた場合に発生。
解消条件は追加証拠金額以上の入金をし、追加証拠金額を0円にするか、ポジションの決済
となっています。
また、パートナーズFXの場合…
営業日終了時点の証拠金維持率が、100%未満の場合に発生。
解消条件は追加証拠金額以上の入金をし、追加証拠金額を0円にするか、ポジションの決済
です。
追証の計算方法
追証の計算方法は複雑になっています。
まず実現損益を計算し、預託保証金から実現損益を差し引きます。
また、別に必要保証金を計算し預託保証金から必要保証金を差し引いて追証が導かれるのです。
これらの数字は、為替レートやどれだけの通貨を保有しているかなどによって変わってきますので常に一定の数字で求められるというわけではないのです。
多くの投資家が追証地獄にあった歴史的事件!スイスフランショックの話
スイスフランショックという言葉を聞いたことがある人はどれくらいいるでしょうか。
FXに限らず、多くの投資家は一度は耳にしたことがあるかもしれません。
ここでは、投資家にとって追証地獄だったとも言われるスイスフランショックを見ていきます。
スイスフランは安全な通貨と言われていた
スイスフランが使用されているスイスという国は、永世中立国でもあり基本的には世界の潮流に流されないという立場です。
ドルやユーロなどのような、世界情勢に流されやすい通貨とは違い、投資家にとって安全な通貨として買われることが多いのです。
このスイスフランですが、金利が非常に低いことからキャリートレードに利用されることが多いのです。
低金利の通貨で高金利の通貨を買うことをキャリートレードと言うのですが、このようにスイスフランは投資家に扱われています。
2015年1月15日(スイスフランショック当日)
この日がいわゆるスイスフランショックの日です。
スイスの中央銀行がスイスフランの対ユーロの上限を廃止すると発表したことを受けて、スイスフランが大暴騰してしまいました。
ちなみに上限は1ユーロ1.20フランで、この影響で20分間の間にスイスフラン/円が114.95円⇒154.42円もの範囲で上昇していったのです。
40円近く動いているのが分かると思います。
例えばこれは、1万通貨(100万円)の売りポジションを持っていたら30万円以上損をしたということです。
5万円ほどの証拠金で、25倍のレバレッジをかけていたとしてももちろん、同じく30万円以上の損失なのであっという間に追証です。
かつてのリーマンショック以上の衝撃となったこの事件で、ショートポジションを持っていた多くの投資家が追証を余儀なくされました。
スイスフランショックによる世界への影響
スイスフランショックは、投資家に大きな影響を与えただけではありませんでした。
世界的な金融機関も損失を被り、中には破綻したFX会社もあります。
数百億円にものぼる損失を抱えることになった為替ディーラーも出てきました。
多くが追証に悩まされ、それまでは世界的にも安全だとされていた通貨が大暴騰したことでもはや安全な通貨など存在しない、とも言われるようになったのです。
スイスフランショックショック後の個人投資家
スイスフランショックによって個人投資家はとてつもない損失を被りました。
もちろん、そこまでダメージが無いという人もいるでしょう。
しかし、追証を求められた投資家が世界中に数え切れないほどいたと言われています。
中には自己破産にまで追い込まれたというケースもあり、それまでは順調にいっていたにもかかわらず突如このような悲惨な出来事に巻き込まれることになったのです。
なぜロスカットされないのか?
基本的にFXでは損失が出てしまっても強制ロスカットというシステムによって、借金をするような損をすることはほぼありません。
では、スイスフランショックの時も多くの投資家はロスカットによって損失を免れたのでは、と思う人もいるのではないでしょうか。
実は、あまりにも急な変動が起きた場合ロスカットは発動しません。
値が飛んでしまい、大きく離れた点でロスカットが発動してしまいます。
つまり、余りにも突然の急落があるとロスカットは機能しないと言えます。
FXの追証が払えない場合の対処方法
追証が発生してしまっても、きちんと払えばそこまで問題はありません。
しかし問題なのは、払えない場合です。
追証が払えない場合は、どのような対処法をとれば良いのでしょうか。
保有ポジションを決済する
追証を求められた時に、その通りに行動すれば良いというものではありません。
仮に無事入金をしたとしても、その損失がさらに拡大する可能性もあるのです。
拡大するかどうかを判断するのは非常に難しいものですが、これ以上損をしたくないというのであれば保有ポジションを決済してしまいましょう。
そうすることで、追証が悩む必要はなくなります。
分納を考える
ポジションを強制決済した後に追証を払う場合、FX会社に払うことになります。
しかし、どうしてもそれができないというのであればFX会社に相談をして分納を認めてもらうという方法もあります。
相談をすれば分納が認められるというわけではありませんが、きちんと毎月の給料や資産などを説明すれば分割可能になるかもしれません。
とは言え、返済期日というものがありますので、滞納しないように注意が必要です。
身の回りのものを売る
分納の相談をするのは抵抗がある、という人にオススメなのが身の回りのものを売ってお金を作ることです。
特に不用品を売却することで、追証に対応できるくらいのお金を手にできるかもしれません。
あくまでも不要なものを対象にすることが大切です。
海外には追証なしのFX会社が存在する|メリットと注意点
日本でFXを始める際に、何も日本のFX会社を利用しなければならないわけではありません。
実は、海外のFX会社も利用することができ中には追証なしの会社も存在するのです。
ここでは、海外のFX会社のメリットや注意点を紹介します。
追証なしのFX会社とは?
海外のFX会社のメリットは、基本的に追証がないことです。
その理由は、ゼロカットシステムがあるからです。
ゼロカットシステムとは、仮に口座残高がマイナスになってしまっても、証拠金を上回る損失を会社が負担してくれるため、追証にならずマイナス分がゼロになるのです。
実際、追証がないことに魅力を感じ海外のFX会社を利用してFXを始めたという人も少なくありません。
ただし、証拠金はゼロになってしまうので要注意です。
充実したボーナス
充実したボーナスを受け取れることも挙げられます。
ボーナスの種類ですが、新規口座開設ボーナスや入金ボーナス、取引ボーナスなどがありFXを始めるのに必要な作業をしただけでボーナスがもらえるのです。
例えば、新規口座開設ボーナスの場合は3,000円から5,000円程度のボーナスが付与されることもあります。
日本ではあまりありませんよね。
ボーナスを比較して会社を選ぶのも良いでしょう。
ハイレバレッジに注意する
上述のようなメリットがあるため、日本のFX会社よりも魅力的に感じるかもしれませんが、利用の際に注意すべき点があります。
それは、ハイレバレッジトレードが可能であることです。
日本では最大25倍なのに対して、海外の有名なFX会社では888倍のレバレッジをかけられます。
ハイレバレッジならば少ない金額で大きな取引ができ、上手くいけば大きく稼げるでしょう。
しかし、その分少しの変動でロスカットになってしまうにので、一瞬で証拠金がゼロになる可能性も高くなります。
そのため、ある程度日本のFX会社で取引に慣れてから海外の会社を利用すると良いかもしれません。
『FXの追証とは?これが借金してしまう原因!追証なしのFX会社もある』のまとめ
FX初心者が追証を求められると、パニックになることも少なくありません。
追証はFX会社ごとで異なっており、事前に確認をしてから始めるようにしましょう。
長くFXをしていると、スイスフランショックのような出来事に遭遇する可能性もあります。
その際には、過去の出来事をしっかりと把握してどのように対処すれば良いかをまとめておくと損害が少なく済むのではないでしょうか。
どうしても追証が怖いというのであれば、追証のない海外のFX会社を利用することをおすすめします。
ただし、ハイレバレッジなどリスクの高い面もありますのである程度経験を積んでから利用するのも悪くはありません。