FXでは時に損失の拡大を食い止めるために、損失を覚悟で決済を行う損切りという行為があります。
この損切りをうまく行うことによって、FXでより多くの利益を得ることができます。
しかし、上手くいかない場合は損失をより拡大し、どんどんジリ貧になっていく状態になることも少なくありません。
そこで今回、様々な視点から損切りについてお話ししていきます。
Contents
FXでの損切りはとても大事!大きな3つの理由
損切りはとても重要です。
その大きな理由は3つ。
- 損失拡大である含み損の拡大を防ぐこと
- チャンスを逃さないこと
- メンタルをリセットすること
それぞれ解説したいと思います。
含み損が拡大するのを防ぐ
損切りを行うことで含み損が拡大することを防ぐというメリットがあります。
これが重要な理由の一つです。
FXは、価値が下がって行く通貨を持ち続けると自身の所有する資産の価値が下がって行きます。
これが含み損です。
価値が下がって行く一方なのに、いつか上がるだろうと思ってずっとその通貨を持っているとどんどん含み損が増していくことも少なくありません。
こういった状況を断ち切るという意味で損切りを行い、損失を最小限に抑える必要があるのです。
機会損失を防ぐ
機会損失を防ぐことも重要な理由です。
例えば、損切りを早めに行うことで価値が上昇していく別の通貨を買ったり、利益が出せる売買に臨むことができます。
損切りを行わないと、これらの利益が出せるチャンスをみすみす逃してしまうのです。
つまり、利益が上げられたであろう機会を失ってしまい、儲けが出ないということを意味します。
こういったチャンスはFXを行う上でとても多く存在し、そういったチャンスを得るための再出発という意味でも損切りをする必要があるのです。
メンタルをリセットできる
裁量取引を行っている場合、トレーダーのメンタルも重要です。
一つの取引に固執してしまうと、視野が狭くなったり、気持ちに余裕がなくなって正確な取引を行うことができなくなってしまうことも少なくありません。
価値がどんどん下がっている通貨を持っていると、その気持ちはどんどん増してしまうのです。
こういったネガティブな方向へ進まないためにも気分を一新するという意味で、損切りを行って仕切り直しをするということはFXの、特に裁量取引を行う上でとても大切です。
損切りのオススメ設定ポイント|リスクリワードレシオはよく考えよう
ここまでで損切りの大切さを知っていただけたと思います。
しかし、具体的にどのような判断基準で損切りを行えばいいのでしょうか。
そんな疑問に対して、ここではそのオススメ設定ポイントを紹介し目安を紹介していきます。
リスクリワードレシオとは?
リスクリワードレシオとは、簡単に言ってしまえば、FXの取引の勝ち負けの比率です。
この比率が1を超えると、今のトレードは順調に利益を上げていると言えます。
この比率の求め方は「 勝ちトレードの平均利益 ÷ 負けトレードの平均損失」となります。
FXで取引をしている場合、これらの数字を意識して1からどんどん遠ざかりそうな局面で損切りを行うというのが一つの目安です。
更に勝率にも注目すると、その目安は変化します。
例えば、勝率25%程度であればこの比率が3を超えてようやく損失と利益が釣り合いますし、77%の勝率であればわずか0.4でも利益が出るのです。
いずれにしても注目すべき数値と言えます。
損切りのオススメ設定ポイント
こういった数値が分かりにくいという場合は、思い切って通貨の価格に注目して設定してしまうというのもオススメです。
数日以上通貨を持つ場合は、買値より5~10%下がったラインで設定することで立ち直りが早く損失の回収もしやすい設定と言えます。
数分単位のスキャルピングという手法で頻繁に取引する場合は「損は早めに処分する」の鉄則から、損切りラインを1%あるいは0%に設定して自動売買するというのもオススメです。
このように取引スタイルによって設定を変えるのがポイントと言えます。
損切りのルール化を行うのが重要
このようにしばらく持ち続けてハイリターンを狙うのであれば、リスクリワードレシオを0.5程度まで下げるのもオススメです。
逆に頻繁に小さな利益を積み重ねたい場合は、比率が1を切らないように意識しましょう。
また、分かりにくい場合は買値に注目して、5~10%程度のところに設定するという手もあります。
いずれにしても重要なのはルールを厳格化して忠実に行うということで、わずかな例外が思いも寄らない損失を被ることを避けることが可能です。
損切り貧乏とは?損切りを上手に利用する秘訣
損切りを意識しすぎると、損切り分の損失が積み重なってどんどん資金がなくなることも少なくありません。
そんな損切りを上手に利用するには、どうすればいいのかを紹介していきます。
損切りのコントロールがうまく行けば、取引での利益も出しやすいと言えます。
損切り貧乏とは?
損切り貧乏とは、頻繁に損切りをし過ぎて資産の損失が膨れ上がっている状態です。
これを回避するためには先ほども触れたルールの厳格化と、トレード方法の確立画挙げられます。
また、対処法としては損切り貧乏になる前に取引を一度完全にストップするというものが挙げられます。
そして知識や技術を整理して再帰を図るということが大切です。
感情に流されない
損切り貧乏にならず、上手に損切りと付き合っていく方法として、感情に流されないことが挙げられます。
大損したくない、あるいは自分の建て玉は合っているのか、そんな感情に流されないようにすることが重要なのです。
これらの感情に流されると、自分でも信じられないほど安易に損切りを行ってしまっていることも少なくありません。
こういったことを回避するには思い切って裁量取引を止め、自動売買に切り替えてしまった方がうまく行くことすらあります。
損切りをするスピードを速くする
損切りをするスピードを速くするというのも損切りの上手な利用法です。
それでは損失が積み重なるのでは、そう思う方もいると思います。
しかし、これはやみくもに損切りをするのではなく損切りのルールを設定して、そのルールに合致したらどんな状況でもすぐに損切りをするということを意味します。
このルールの設定の目安として先ほど紹介したリスクリワードレシオや買値からの現象比率をもとにしたものが有効です。
こういったルールを最初から設定しておくことで損切りを上手に利用して利益が重ねられます。
『FXでの損切りはとても大事!設定ポイントや大切なリスクリワード』のまとめ
損切りは、FXを行う上で避けて通れない取引です。
ネガティブと思われがちなこの損切りという行為も大切な行為であり、設定をうまく行うことは円滑なFXによる利益を得るうえでとても重要と言えます。
ただ、あまりに損切りばかり行っていると損切り貧乏という状態になってしまい、利益をあげるために行っているFXが本末転倒になってしまうことも少なくありません。
損切りをしっかり熟知して、効率よく利益を積み重ねていきましょう。