FX投資で話題となっているノックアウトオプションについてどれほどの人が理解しているでしょうか。
FX投資のみならず株式投資でも利用されている手法であり、上手に活用すれば大きな損失や元手が少なくとも利益を確保できる取引ですが実態はよく知られていません。
そこでFX取引の幅を広げるべくノックアウトオプションのメリットやデメリットについて解説していきたいと思います。
Contents
ノックアウトオプションのメリット
ノックアウトオプションには、FX投資家にとって一体どのようなメリットが存在しているのか気になる所です。
ノックアウトオプションのメリットについて解説していきます。
損失額を予め設定しておくことが可能
ノックアウトオプションのメリットとして、投資家がリスクコントロールすることが可能で予めノックアウト価格を設定することができるという点が挙げられます。
ノックアウトレベルと言われている投資家が許容できる損失額を設定することで、大きな損失を負うリスクを最小限にすることが可能なのです。
例えば許容損失額は10,000円ならば、ノックアウト価格は100銭に設定し取引ロット数を10,000通貨して取引すれば損失は許容範囲内に設定することが可能です。
このようにノックアウトレベル(損失額)を取引時に設定できるので、自分の許容できる損失のみで取引できるのです。
少ない資金でポジションを保有できる
ノックアウトオプションのメリットとしては、少ない資金で大きなレバレッジを保有することが出来るというメリットがあります。
ノックアウトオプションの証拠金はノックアウトレベルに取引ロットを掛けた金額となっており、少ない資金でポジションを保有できます。
1通貨100円を10000通貨取引する場合に、ノックアウトレベルが20銭ならば2200円の証拠金で10000通貨を保有することが可能なのです。
このように少ない資金でポジションを保有できるのも大きなメリットの一つです。
取引通貨が豊富である
ノックアウトオプションはFXのみならず株式取引でも利用されており、非常に幅広い分野をカバーする取引です。
FX取引でも同様に多くの通貨においてノックアウトオプションに対応しているというメリットが存在しています。
取引通貨が多ければ自分の得意なスタイルの通貨でノックアウトオプションを活用することが出来るので大きなメリットとなります。
ノックアウトオプションのやり方
実際にノックアウトオプションを利用するには、どのような方法があるのか気になると思います。
取引通貨を決定し上昇か下落か予想する
まずはノックアウトオプションで取引可能な通貨を決定することから始めます。
多様な通貨においてノックアウトオプションが利用できますが、その通貨が上昇するのか下落するのかを予想しながら選択するようにしましょう。
予想の精度を上げる方法は具体的にはないですが、自分の投資スタイルに合った通貨を選択すると予想しやすいと思います。
上場か下落するかの予想はノックアウトオプションでは重要ですので慎重に選択するのがポイントです。
自分のノックアウトレベルを設定する
通貨を選択できれば自分の許容できる損失額、ノックアウトレベルを設定することから始めます。
自分のノックアウトレベルを設定できれば後は取引ロットを決定するだけで、取引を開始することが可能です。
損失を抑えながら取引するのか、資金効率を最大限生かしながら取引するか、自分のトレードスタイルを確立しているとノックアウトレベルも設定しやすいのです。
決済の指値と逆指値を決定する
ノックアウトレベルの設定が終われば後は実際に取引する段階に入ります。
まずは、自分がどれだけ取引するのか取引ロット数を決定することから始めますが、ノックアウトオプションは少ない資金で取引できるため取引数量が大きくなってしまうので注意が必要です。
後は決済時において指値注文にするのか逆指値注文なのかを決定すれば取引を始めることが可能ですので、想像以上にシンプルにノックアウトオプションを利用できます。
ノックアウトオプションのデメリット
ノックアウトオプションを利用する際にはメリットだけではなくデメリットも存在しています。
ノックアウトオプションは成行注文のみしかエントリーできない
ノックアウトオプションではエントリーする場合には成行注文しか方法が無く、常に相場動向に注意しながらエントリーするしかありません。
指値でエントリーすることが出来ないので、リアルタイムでチャートを見ながら参加するしか方法が無いというデメリットがあるのです。
ただ、エントリーが終わった後には利益確定のための指値注文やノックアウト前に損切りした場合の逆指値注文は可能となっています。
エントリーだけが成行注文で手動で行う必要があるというデメリットを覚えておく必要があります。
決定されたノックアウトレベルを変更することが出来ない
ノックアウトオプションでは、自分で許容可能な損失額を決定できるノックアウトレベルを設定できます。
しかし、このノックアウトレベルを決定した後に変更することができないというデメリットが存在しています。
ただ、ノックアウトレベル決定後の変更は不可能ですが、自分で許容可能なノックアウトレベルを設定できる他、ノックアウトレベルに到達前に決済することも可能ですので大きなデメリットには直結しないと見られています。
ポジションには保有期間や数に制限がある
ノックアウトオプションのポジションには保有期間や取引数の制限が存在しており、トレードスタイルによってはデメリットになり得ます。
ノックアウトオプションの保有期間は1年間までとされており、また最大400ロットまでしか取引できないとされています。
保有期間を超えてしまうと自動決済されてしまいますし、ロット数に制限があるので大規模投資が難しい点があるので注意が必要です。
「FXのノックアウトオプションのメリットとデメリット|取引方法も解説!」のまとめ
ノックアウトオプションは、予め自分の許容可能な損失額であるノックアウトレベルを設定することでリスクを抑えながら取引できるオプション取引であるということ、また少ない資金でも投資できるというメリットが存在していることが分かりました。
取引の流れについても解説してきましたが、取引したい通貨が上昇か下落化を予想し決済時の指値や逆指値を決定する、というシンプルな方法で取引できるのも大きな魅力ではないでしょうか。
このようなノックアウトオプションのメリットやデメリットを把握しておけば、取引時にも混乱せずに済むので確認しておくといいでしょう。