カナダドル(CAD)の特徴や影響を受ける指標は?相関関係も確認!

カナダドル(CAD)の特徴や影響を受ける指標は?相関関係も確認!

アメリカ合衆国に囲まれた隣国カナダ、このカナダで発行されている通貨がカナダドル(CAD)です。

ユーロや米ドルなどに比べるとやや印象が薄いこの通貨ですが、取引のしがいのある通貨としてFXで取引をしている方も少なくありません。

そんなカナダドル(CAD)について今回、その特徴や影響を与える因子、そして取引をする上での注意点についてまとめました。

これを読めばきっとカナダドル(CAD)について様々なことを知るでしょう。

それでは特徴から紹介していきます。

FXにおけるカナダドル(CAD)の特徴や役割

カナダドル(CAD)はいくつかの特徴があります。

その特徴を紹介していくと、資源国通貨と先進国通貨の両方の側面を持つ、アメリカとの親和性が高い、季節性があるといった点です。

これら3つの特徴について解説していきましょう。

資源国通貨と先進国通貨の両方の側面

カナダはG7にも入る先進国でありながら、原油や木材を海外に輸出する資源国という顔を持っています。

この特徴は資源の価格、特に原油の価格に影響を受けつつ、先進国通貨としての安定性を持っているということです。

そのため、先進国通貨としての安定性を持ちつつ、資源の価格変動で、利益を狙えるという戦略を立てることも不可能ではありません。

こういった性格を持っているカナダドル(CAD)は、G7の通貨の中では希少な存在と言えるでしょう。

アメリカとの親和性の高さ

アメリカとの親和性の高さもカナダドル(CAD)の特徴です。

アメリカに西と南に挟まれる形のカナダはアメリカとの経済的な関係がとても親密です。

そのため、アメリカの経済政策や景気にとても影響を受けやすいという特徴も持っています。

日本など他の国もアメリカの影響を受けますが、カナダはそれ以上に影響が大きく、カナダドル(CAD)の通貨も時にアメリカドルとリンクしたような動きを示します。

そういった点から、FXの初心者でも利用しやすい通貨という見方もできます。

季節性がある

カナダドル(CAD)はアメリカドルやユーロなどに比べると流動性が低い傾向にあります。

また、主に欧米の投資家がカナダドル(CAD)の取引を行っているため、欧米の投資家が休暇を取る12月下旬は急激に流動性が低下する傾向も見られます。

そのため、この時期のカナダドル(CAD)の値動きは、若干いつもの時期とは異なった動きを見せるというのも特徴です。

他の流動性の大きい通貨(アメリカドル、ユーロ、日本円、英ポンドなど)はこういった傾向はあまりありません。

カナダドル(CAD)はどんなニュース(指標など)に反応しやすい?

カナダドル(CAD)は、いくつかの価格に影響を与える因子があります。

主なものを紹介するとアメリカの経済指標、原油などの資源価格、そしてNAFTAの情勢です。

これら3つについてどのようなものか紹介していきましょう。

アメリカの経済指標

カナダドル(CAD)は本来カナダの経済指標が主な影響になるのですが、アメリカ経済との密接なつながりから、むしろアメリカの経済指標に強い影響を受ける場合が少なくありません。

例えばGDPをはじめ、小売売上高、米国雇用統計、国内総生産(GDP)といったものや住宅着工件数に至るものすら影響を与えることもあるのです。

このような数値はカナダにもあります。

しかし、カナダとアメリカの指標発表のタイミング重なった場合、アメリカの結果が優先されて価格に反応することも多いのです。

原油などの資源価格

カナダは、産油国としての顔も持っています。

そのため、原油をアメリカや海外に輸出していることも珍しくありません。

そんな原油などの資源価格は、カナダドル(CAD)に影響を与える指標になるのです。

例えば原油価格が上がれば、カナダドル(CAD)も上がるケースが多い傾向です。

このように資源国通貨として資源の価格についても注視して取引を行うことが重要です。

そうすることでカナダドル(CAD)の価格変化にうまく乗りやすくなるでしょう。

NAFTAの情勢

NAFTAとは北米自由貿易協定というアメリカ、カナダ、そしてメキシコの間で関税なしに自由な貿易をするための条約です。

これによってカナダはアメリカ経済と密接な関係をさらに親密なものにしています。

しかし、近年この条約に対してアメリカが脱退の意向を示しており、脱退が成立してしまうとカナダやメキシコにも大きな影響を与えます。

そういったNAFTA関連のニュースによって、カナダドル(CAD)が右往左往することもしばしばです。

カナダドル(CAD)を含む通貨ペアでFXをする際の注意点

カナダドル(CAD)は、比較的安定し取引しやすい通貨です。

しかし、注意点を押さえておかないと意外なところで損失を出しかねません。

そんなカナダドル(CAD)の注意点として知っておきたいポイントは、情報が少ないこと、アメリカのニュースに左右されてしまうこと、スプレッドが広めなことです。

これらについて解説しましょう。

情報が少ない

カナダは、アメリカに比べると印象が薄く、経済ニュースもあまり入ってきません。

オリジナルな情報を得ようとすると、和訳を待つより先に現地のサイトで英語の経済情報を仕入れる必要があります。

そんな手間があることや、カナダドル(CAD)を中心にトレードしている日本人トレーダーが少ないため、関連情報もあまりありません。

こういった情報が少ない中で取引を強いられることも多いので注意しましょう。

その点さえ気をつければ、うまく価格の流れに乗ることが可能です。

アメリカのニュースが優先される

アメリカのニュースが優先されてしまうことも少なくありません。

この点については先ほども触れましたが、自国のニュースよりも優先されて取引されてしまうこともあります。

現地のニュース以外にもアメリカの動向を中心に見た場合の方が相場を読みやすいという場合も多い傾向です。

多くの通貨は現地のニュースが優先されますが、ここまでアメリカの情報が優先される通貨はまれかもしれません。

また、金融政策もアメリカの後追いをしているので、より自国の政策の印象も薄くなっています。

スプレッドが広いことが多い

メジャーな通貨、例えばアメリカドルやユーロと異なり、印象が薄いのがカナダドル(CAD)です。

流通量では明らかにカナダドル(CAD)より少ないトルコリラや南アランドのようなインパクトもないため、FXでの人気も薄い通貨になっています。

こういった背景から国内のFX業者もスプレッドを広めに設定していることが多く、売るときは安く、買う時は高めの通貨になっているのが現状です。

まれにスプレッドを狭くするキャンペーンを行っていることもあるので、それを利用するのも手です。

「カナダドル(CAD)」のまとめ

カナダドル(CAD)は資源国通貨としての側面を持ちつつも先進国通貨としての安定性を持つ通貨です。

アメリカとの経済的なつながりも深く、アメリカの影響を受けやすい傾向にあるものの、その安定感は、FXを行う上で有利に働くことも多くあります。

そんなカナダドル(CAD)は、アメリカの経済指標や資源価格、NAFTAの情勢といったものが挙げられます。

こういった影響を知りながら、注意点も知ってく必要があり、情報が少ない点や国内よりもアメリカのニュースに左右される点、スプレッドが広めなことが多いということが挙げられます。

ただ、アメリカドルとの親和性が高いためドルストレートでレンジ相場の取引をする分にはメリットが大きい通貨です。

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