「利上げ・利下げ」などの金融政策によるFXへの影響を分かりやすく解説!

「利上げ・利下げ」などの金融政策によるFXへの影響を分かりやすく解説!

FXでは、各国の金融政策が為替に大きな影響を与えることが多く、トレーダーは意識しておく必要があります。

テクニカル分析だけではなく、こういったファンダメンタルズの要素が、為替レートの変動に大きく作用します。

特に政策金利は為替相場に大きな影響を与え、急激な価格変動を引き起こす可能性があるよ。

短期トレードの場合は異変があればすぐにポジションを決済できますが、長期トレードでは対応が遅れて損失が大きくなることもあります。

どのようなトレードスタイルであれ、金融政策の発表にはしっかり注意を払うことが大切です。

「利上げ・利下げ」とは?景気や消費者への関係性

各国の金融政策では、特に利上げや利下げのような政策金利の決定が注目されるニュースになります。

その理由は、政策金利が為替相場に大きな影響を与えることをトレーダーは理解しているからです。

トレーダーが意識する=チャートに表れるということだからね。

利上げと利下げのそれぞれの場合において、FX相場がどのように変化するかを知っておくことが重要です。

中央銀行が利上げや利下げを行う理由

政策金利を決定は、各国の中央銀行が行います。

アメリカではFRB、日本では日本銀行がそれに当たります。

利上げや利下げを行う理由は、金利を調整することで景気を刺激したり、逆に過熱状態を緩和したりすることが目的です。

物価の動向を考慮しながら、金融政策を適切に行うことは、国の経済にとって重要です。

利上げが実施されれば景気が鈍化し、逆に利下げが実施された場合は景気が上昇する傾向があります。

利上げは消費者物価の下落を招き、利下げは消費者物価の上昇を引き起こす可能性があります。

利上げや利下げが為替レートに与える影響

利上げや利下げで為替レートが動く理由は、金利の高い通貨はトレーダーの購入意欲が高まり、一方で金利の低い通貨の所有量を減らす傾向があるからです。

また、そのような動向を予測して、政策金利の決定前に自らの投資行動を見直すトレーダーも出てきます。

事前の予測と実際の政策金利が異なった場合は、発表時に大きな価格変動が起こる可能性があります。

利上げは、その通貨の保有動機につながるため、該当通貨の購入状況が生まれやすいです。

一方、利下げはその通貨を保有する価値が低くなるため、売却が活発になる傾向があります。

アメリカの政策金利はFXトレーダーに与える影響が大きい

具体的な例として、米ドルと円で考えてみましょう。

米ドルの利上げが行われた場合には、一般的に米ドルを購入する人が増えます。

一方で、金利の低い円は売却傾向になります。

そのため「円安・米ドル高」になりやすい状況が生まれます。

米ドルの利下げが行われた場合は、この逆の傾向が見られます。

米ドルの売却が活発に行われる傾向になり、円買いの状況も発生しやすくなります。

したがって、「円高・米ドル安」の傾向が強くなります。

また、米ドルは世界の基軸通貨であるためその影響は非常に大きいです。

もちろん他の様々な要因もあるため、あくまでそういった傾向になりやすいという意味でとらえてください。

主要な国の中央銀行名・金融政策名・政策金利

国名 中央銀行名 金融政策名 政策金利
日本 日本銀行 日本銀行当座預金のうちの超過準備預金の金利(短期) -0.1%
アメリカ 連邦準備制度理事会 (FRB) フェデラルファンド(FF)金利 0%~0.25%
ユーロ 欧州中央銀行 (ECB) 中銀預金金利
リファイナンス金利
限界貸付金利
-0.5%
0%
0.25%
イギリス イングランド銀行 準備預金金利 0.1%
オーストラリア オーストラリア準備銀行 キャッシュレート 0.25%
ニュージーランド ニュージーランド準備銀行 オフィシャル・キャッシュレート 0.25%
カナダ カナダ銀行 翌日物金利 0.25%
スイス スイス国立銀行 SNB政策金利 -0.75%
南アフリカ 南アフリカ準備銀行 レポ金利 3.75%
香港 香港金融管理局 ベースレート(基本金利) 0.86%
トルコ トルコ中央銀行 1週間物レポレート 8.25%
中国 中国人民銀行 最優遇貸出金利1年物 3.85%
メキシコ メキシコ銀行 翌日物銀行間レート 5%
ブラジル ブラジル中央銀行 Selicターゲットレート 2.25%

【2020年】各国政策金利の発表予定日

国名 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
日本 21日 – – 19日 28日 – – 16日 15日 – – 17日 29日 – – 18日
アメリカ 29日 – – 18日 29日 – – 10日 29日 – – 16日 – – 5日 16日
ユーロ 23日 – – 12日 30日 – – 4日 16日 – – 10日 29日 – – 10日
イギリス 30日 – – 26日 – – 7日 18日 – – 6日 17日 – – 5日 17日
オーストラリア – – 4日 3日 7日 5日 2日 7日 4日 1日 6日 3日 1日
ニュージーランド – – 12日 25日 – – 13日 24日 – – 12日 23日 – – 11日 – –
カナダ 22日 – – 4日 15日 – – 3日 15日 – – 9日 28日 – – 9日
スイス – – – – 19日 – – – – 18日 – – – – 24日 – – – – 17日
南アフリカ 16日 – – 19日 – – 21日 – – 23日 – – 17日 – – 19日 – –
香港 – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
トルコ 16日 19日 19日 22日 21日 25日 23日 20日 24日 22日 19日 24日
中国 – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
メキシコ – – 13日 26日 – – 14日 25日 – – 13日 24日 – – 12日 17日
ブラジル – – 5日 18日 – – 6日 17日 – – 5日 16日 28日 – – 9日

『「利上げ・利下げ」などの金融政策によるFXへの影響を分かりやすく解説!』のまとめ

利上げや利下げが起こった場合は、為替市場に与える動揺は大きなものが予測されます。

特にアメリカの金融政策は、先進国から新興国まで世界のあらゆる国に影響をもたらす出来事です。

金利は国によってバラバラだよ。

日本国内のFXでは、「米ドル・円」の通貨ペアが最も多く取引されています。

アメリカの金融政策によって、「米ドル・円」のポジションを持つ多くのトレーダーが極めて大きな影響を受けます。

そのため実際に政策金利が発表される前から、予測の段階ですでに為替相場に影響を与える場合があります。

FXトレーダーは、利上げや利下げの状況をうまくトレードに活かすことが効果的です。

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